甘美なる執着。
おはようございます。
こんにちは。
こんばんは。
Amanojak.の横田です。
今週末から千駄木店では
【SUBLATIONS】
SEC.17 ORDER EXHIBITION
&
SEC.16 POP-UP STORE
開催いたしますが、
北千住店では
こちらのイベントを
開催いたします!
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Title :
【FRACTION】
27SS ORDER MEETING
Date :
2026/8/15(Sat)〜2026/8/23(Sun.)
Place :
Amanojak. 北千住店
(東京都足立区千住中居町18-10)
TEL : 03-4400-2094
Event :
今回のイベントでは
27SSシーズンのコレクションを
フルラインナップでご用意して
受注販売会を開催いたします。
フルラインナップでご用意することで
ブランドの世界観を存分に
感じてもらいながら
実際にサンプルをご試着いただき、
オーダーを承ります。
また、ボタンのカスタムも承ります。
8月15日(Sat.).8月22日(Sat.)は
デザイナーの中野皓氏が在店いたします。
ブランドのフィロソフィーや
製作にまつわるエピソード、
素材へのこだわりなどを直接聞ける
貴重な機会となります。
※SNSなどでご覧いただきました商品
お問い合わせでの通販にて
ご購入も可能でございます。
お気軽にご連絡くださいませ。
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よくAmanojak.を
ご利用いただいている皆様からすると
お馴染みのブランドですが、
まずはブランドについて
ざっくりとしたご紹介から
【FRACTION】

2025SSシーズンからスタートし、
デザイナー中野皓氏が
自身の哲学を元に立ち上げた、
新進気鋭のデザイナーズブランド、
FRACTION (フラクション)。
英語で「僅かな、一部」を
意味するブランド名には、
社会の中で見過ごされがちな
「隅にいる存在」や
「取るに足らないと見なされるもの」に
真の価値を見出す
デザイナーの想いが込められています。

世界的モードブランドでの経験を経て、
設立されたFRACTIONの核となるのは、
素材とパターンへの揺るぎないこだわり。
特にレザープロダクトと
テーラードジャケットは、
中野氏の豊富な経験と
アーティザナルな手法が融合した、
FRACTIONの真髄といえるアイテム。
中野氏の信念のもと、
精緻で洗練されたクリエイションを
追求しています。
早速ですが27SSのシーズンテーマは
反道徳的美
と
暴力的な囚われ。
ドイツの作家トーマス・マンの
『ヴェニスに死す』
が着想源となっています。

今回もコレクションをご紹介する上で、
中野氏からいただいた文章に対して、
ぼくが注釈、意訳をしていく方法が
よろしいかと思うので、
その方法を取らせていただきます。
デザイナー中野氏は
「生活をしていれば、
物質的に何かが産まれ
何かが失われるということに直面します。
平穏な日常という連続性と
それが失われる非連続性、
それに伴う現実世界の不条理を
再認識した半年間でした。」
と語ります。

そんな予期できない変化や、
自分の意思では
抗うことのできない現実と
向き合う中で、
改めて見つめたのが、
人が何かに心を奪われ、
それを手放せなくなっていくという感情。
その想いは時に愛着となり、
さらに強くなれば
執着とも呼べるものへと変化する。
愛着が執着へと変わり、
やがて人を囚えていく様を
象徴するのが今回の着想源です。

トーマス・マンの『ヴェニスに死す』では、
厳格な規律と理性によって
自らを律してきた
社会的地位のある主人公が、
旅先のヴェニスで
圧倒的な“美”と出会います。
理性では距離を置くべきだと
理解していながら、
その美しさから目を逸らすことができない。
時として理性や道徳を超えて
惹かれてしまう。
そこに存在する
危うく、歪で、
それでも否定することのできない美しさ。

それこそが、
今シーズンFRACTIONが掲げる
「反道徳的美」
という言葉に繋がっています。
愛着と執着。
愛することと囚われること。
異なるようで、
実はその境界は
とても曖昧なのかもしれません。
そんな目には見えない感情を
洋服として可視化するために、
FRACTIONが今シーズン
象徴的に用いたのが
「緊縛」
という表現。

「何かに惹かれ、
それに執着するということを
可視化する試みをデザインに
落とし込んでます。」
と中野氏が語るように、
ブランドが継続的に向き合ってきた
「緊張と解放」
というテーマを、
27SSではさらに踏み込み、
ボンデージや
身体を取り囲むように配置された
ループのディテールへと
落とし込んでいます。

縛る。留める。繋ぐ。
それらは単なる装飾ではなく、
何かを手放したくない、
自分の側に留めておきたいという、
執着や愛着そのものを
比喩的にまたは直接的に
表現したディテール。
これが非常にわかりやすく
表現されているのが、
BONDAGE UTILITY SHIRTや
BONDAGE CAVE TROUSERです。
どちらも原型は
ブランドの初期から存在し、
シーズンごとに
アップデートされてきた名作ですが、
レザーを配置することで
一気にストイックな印象に。
BONDAGE CAVE TROUSERは、
ブランドのコアアイテムである
端正なトラウザーをベースにしながら、
膝下を何重にもベルトで拘束。

そこから垂れ下がる
長いレザーストラップが
歩くたびに揺れ動き、
「縛る」という緊張感と、
「動く」という解放感が
ひとつのパンツの中に共存し
「解放と緊張」というブランドが
継続的に取り組んでいるテーマを象徴します。
一方、BONDAGE UTILITY SHIRTは
こちらもブランドらしい
端正なシャツをベースに、
身体を這うようにレザーベルトを配置。

一見すると非常にミニマルで
洗練された佇まいですが、
そこに異物のように入り込む
レザーの存在が、
ほんの少しの危うさを忍ばせます。
他にもシド・ヴィシャスが着用していた
コートにインスピレーションを受けた
SID COAT

WG MOTERCYCLE COATの
内側に配置されているレザーベルト、

イージー仕様でウエストに
ドローコードが入り、
絞ることで着用する定番パンツ類は
今シーズンならではのアイテムです。
面白いのが“縛る”という
強く暴力的な行為を用いながらも、
完成した洋服からは
どこか官能的で
ロマンティックな美しさが
漂っているということ。

拘束することで生まれる緊張感と、
そこから解き放たれる身体。
その相反する関係性が
今シーズンのFRACTIONを
象徴します。
またシーズンを
象徴するテキスタイルとして、
シルクとレザー
があげられます。

その背景にあるのが、
中野氏自身のルーツとも繋がる
2つの土地の文化。
ひとつは家族のルーツである
奈良県御所市とも縁の深い皮革文化。
そしてもうひとつが、
中国・杭州に古くから根付く
美しい絹文化です。
自身にとって縁のある
2つの土地が育んできた素材を
今シーズンの
メインマテリアルに据えています。
重厚で力強く、
身体に確かな存在感を残すレザー。

それとは対照的に、
薄く繊細なシルクは
身体と生地の間に空気を孕み、
まるで身体から離れていくような
独特の浮遊感を生み出します。

その繊細な透け感を活かし、
本来ならば洋服の内側に隠される
縫い代までも透かして見せることで、
服の構造そのものを
デザインとして表出。
重さと軽さ。
硬さと柔らかさ。
覆い隠すものと、
内側まで透かして見せるもの。
まったく異なる性質を持つ
レザーとシルクを対比させながら、
素材そのものが持つ特性から
今シーズンらしさを表現しています。

レザーに関してはブランドの
強みと言えるテキスタイルで、
毎シーズン何かしらで
リリースがありました。
今シーズンはメインに
添えているとの言葉通り、
先にご紹介している
BONDAGE UTILITY SHIRTなども含め
レザーを一部でも使用した品番が
圧倒的に多いシーズンです。
最初期から不動の人気を誇る、
LOU R JACKET

25AWで大人気だった
ダブルライダースRIDERを
アップデートさせた
MODEST RIDERS JACKET

fractionというブランドの代名詞
テーラードとレザー、
それを1着で味わい尽くせる
NEW CAVE BLAZER
それに加えて新型も登場するなど、
多彩なラインナップとなっております。
ぜひ店頭で着比べて見てください。

シルクに関しては
多少混率を変えながらですが、
こちらも多彩にラインナップ。
今シーズンを象徴するように
着想源となった小説の主人公の
名称を冠していて
店頭にお越しいただいたら
確実に袖を通していただきたい
GUSTAV BLAZER

レザーアイテムでもご紹介した
ブランドの名作
LOU R JACKETは
コットンシルクでもご用意。

今シーズンのロマンティックな
ムードをより後押ししている、
ブランド初となる
レディースカテゴリーではシルク100%の
ROBE、2WAY TOP、SKIRT
をラインナップ。

シルク特有の柔らかさ、
浮遊感を存分に表現し
レザーとの対比を図ります。
そしてこのコントラストは、
今シーズンFRACTIONが見つめる
「執着」という感情の
二面性にも重なります。

時に自分自身を
縛り付けてしまうほどの
重さを持ちながら、
そこまで強く
何かを想い続けることには、
どこか美しく、
ロマンティックな側面も存在する。
そんな執着が持つ
ヘビーで暴力的な側面を
重厚なレザーに。
そして、
儚くロマンティックな側面を、
空気を孕み漂うシルクに。

その両極を用いることで、
執着が内包する
“重さ”と“美しさ”の両方を
洋服として描き出した、
FRACTIONらしい
非常に美しいアプローチだと感じます。
さらにルックに登場する
オッドアイのモデルたちにも、
中野氏の個人的な記憶が
投影されています。

その着想となったのは、
かつて中国の実家の軒先にいたという、
真っ白な長毛と
左右異なる瞳を持った一匹の猫。
もうそこにはいない。
それでも、
記憶の中には強烈に残り続けている。
失われたものへの愛着や、
時間が経過しても
消えることのない記憶。

中野氏の記憶に残る
極めて個人的な存在を、
オッドアイという視覚的な特徴として
ルックへと投影しています。
文学や文化だけではなく、
自身のルーツや記憶までもが
コレクションを形作っている。
そんなパーソナルな側面も、
27SSをより奥深いものにしています
いかがでしたでしょうか??
「あまりに速すぎる、
或いは遅すぎるものへの考察に
囚われた半年間でした。」
そう中野氏は語ります。

失われていくもの。
それでも残り続けるもの。
理性では抗えないほど
惹かれてしまうもの。
愛するが故に
手放せなくなってしまうもの。
その危うい境界線を
緊縛というディテール、
レザーとシルクという
相反するマテリアル、
そして中野氏自身の
記憶やルーツまでを交えながら
一つのコレクションへと昇華した、
FRACTION 27SS。

テーマだけを聞けば
非常に重く、
難解に感じるかもしれません。
ただ実際に洋服を目の前にすると、
その思想が素材の重さや軽さ、
身体との距離、
ディテールの一つひとつとして
驚くほど素直に現れています。

“惹かれる”と“囚われる”の
境界線にある美しさ。
ぜひ今回のイベントでで、
FRACTIONが描いたその世界を
実際に袖を通しながら
感じていただければと思います。
期間中の15日(Sat.).22日(Sat.)は
デザイナー中野氏が在店、
ブランドの哲学や制作背景を
直接語っていただける貴重な機会。
ものづくりへのこだわりや、
その裏側にある想いを知ることで、
一着への愛着も
より一層深まる機会となります。
遠方の方は通販での
ご対応も可能ですので、
ぜひお気軽にお問い合わせください。

FRACTIONの世界観を
余すことなく体感できるこの機会を
どうぞお見逃しなく。
デザイナーと共に皆様のお越しを、
心よりお待ちしております。
ではでは失礼します👋
(staff:YOKOTA)
