アントワープのレジェンド、
MARINA YEEが生み出す、
ジャポニスム的デニムとシャツ。
曇り空で微妙に蒸し暑かったり、
少し肌寒い感じもする、
何だかスッキリとしない10月の始まり。
Amanojak.の白川です。
さて、
先日よりお待ちかねのMARINA YEEが
24AWの全ラインナップが
一挙にデリバリーされました。
毎シーズン、
デリバリーを待っている方の多い
ブランドの一つである、
MARINA YEE
そんな、
MARINA YEEの作り出す、
今回注目してもらいたい
アイテムをピックアップ。
【MARINA YEE】
2019年に設立された、
アントワープデザイナーズ、
MARINA YEE(マリナイー)
デザイナーは自身の名を冠している通り、
MARINA YEEが務めている。
ドリス・ヴァン・ノッテン
アン・ドゥムルメステール
ダーク・ビッケンバーグ
ダーク・ヴァン・セーヌ
ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク
そして、マリナ・イーの
同じ志を持つ当時若き6人の
デザイナー達が活躍した、
"the Antwerp Six(アントワープの6人)"
の一員であった彼女。
他の名だたるデザイナー5人と同じく、
現代のデザイナーズへと繋がる
文脈を作り出した第一人者である。
the Antwerp Sixとも深く関わりのあった、
"マルタン・マルジェラ"の
恋人だったのではないかという
一説が出るほどに、
後世に名を残すほどの彼にも
強い影響を及ぼしている。
マルタン・マルジェラは、
日本の地下足袋から着想を得た
アイコンアイテム、
"TABI BOOTS"を生み出しているが、
それに影響を与えていることを
想像させるように、
彼女もまたアイコンデザインを
自身のブランドで作り出している。
それが、
今回のトピックの肝となる、
"ORIGAMI(折り紙)"である。
その名の通りに、
一部を摘まんで折り紙のように
畳んだデザインとなっており、
平面に複雑なシワ感や立体感を作り出した、
MARINA YEEのクリエイティブの一つ。
普遍的でベーシックなアイテムに
異質的な違和感を与えた
脱構築的デザインとなっており、
今となっては数多くのブランドで
取り入られる手法ですが、
その文脈を作り出した
デザイナーの一人であるMARINA YEEが
作り出すそれは、
ロマンに溢れる無二な存在感を放っている。
そのデザインを落とし込んだアイテムが、
今回のトピックである、
シャツとデニムである。
"DEAN BLUE"
誰もがイメージするような
デニムパンツらしいデニムパンツに、
折り紙とダメージを落とし込んだデザイン。
折り紙で一つのモチーフを作るかのように
裾をターンナップしてステッチで留め、
そして子供の無邪気な遊びのように
無作為にハサミで断ち切ることで、
思わず目を惹きつける
異質なアクセントを作り出した、
普遍的ながらもアーティスティックな
佇まいとなっていることが特長だ。
コインポケットも
ポケットからはみ出すほどに
大きくデフォルメし、
ヒップにはMARINA YEEの作品であることを
マーキングするかのように、
アイコニックなリボンのディテールを配している。
"M.Y.SHIRT 1&5"
無地、ストライプのブロード生地や
ドレッシーなウール生地によって作り上げた、
レギュラーカラーのシンプルなシャツに
折り紙の畳みを取り入れたデザイン。
M.Y.SHIRT 1は、
カフスを何重にも折りたたみ、
折り紙で作り上げたモチーフのような
一つの塊を作り出しており、
アイコニックなアクセントに。
カフスのインパクトを更に際立てるように
アームホールも太くしており、
シャツジャケットのような
フォルムとなっていることも
特徴となっている。
今シーズンからの新型である、
M.Y.SHIRT 5は、
前立てを歪ませるように横斜めに
折りたたんでおり、
プレーンな表面に立体的なシワを
作り出すことで、
異彩を放つアクセントになっていることが特徴。
それ以外は敢えてシャツらしい
端正な顔つきを残すことで、
フロントの異質さが
一層際立つデザインとなっている。
そして、
両タイプに共通するデザインとして、
ヨークをパネル状に斜めに
スライドしていることも特長である。
誰もが持ち、
スタイリングの核となる
ベーシックなアイテムに、
アントワープのレガシーを感じる、
MARINA YEEの脱構築的デザインを
落とし込むことで、
スタイリングに深みや重みを
もたらしてくれる一着となっている。
現代のデザイナーズの根源である、
今もなお生きるレガシーとして活躍する、
MARINA YEEのアイテムを
お見逃しなく。